反省と考察~180209お山歩会の写真から

2月9日のお山歩会

参加者である飼い主さんが撮影された中の一枚の写真。

 

覚えがない!

という驚きとともに、

猛烈な反省が私を襲いました・・・。

 

プロとして活動している以上、

これはアウト、という事実でした(泣)。

 

自分の恥を公表することになりますが、

この話を通して、

これから自分も気を付けよう、と思ったり、

ご自分の愛犬の気持ち、ストレスといったことに目を向ける、

そのきっかけにしていただけたらと願い、

今回の日記を書きます。

 

 

 

 

問題の写真です。

 

 

ラフターさんが、

ヨイチさんに向かってめっちゃ歯をむいております。

 

 

 

びびりなラフターですが、

こわいよ、不安だよと思っても、

その対象の人や犬を吠えて蹴散らすことより、

自分が逃げて距離をあけることを選ぶ子であり、

驚いてもいきなり咬むということはなく、

青年期に入りつつある子犬に失礼な態度をとられても、

ちょっと鼻にしわを寄せる、

唇をめくってちらっと犬歯を見せる、

短く唸る、

威嚇するにもそのような小さなサインしか出したことのなかった子です。

 

彼がこんなにはっきりと怒った表情を見せるのは、

みづき山に登った日に

ヨイチさんの飛びつきやパンチに対して出した時以来でした。

 

 

 

この場面は、

ある休憩ポイントから山を下りる際に起きています。

 

山道に出るにあたり、

私が先頭を歩くべく、うちのわんこたちを連れて移動を始めました。

ちょっとせまくなったところを通る必要があり、

参加者さんたちに分け入る形で進んでいきました。

 

 

 

すっかり「群れ」が落ち着いていたこともあり、

私に気のゆるみがあったのでしょう。

 

もし私がこの時、

ヨイチさんが他のわんこに前足パンチをしてくる、

と思って緊張していれば

(ごめんねヨイチさん、何回も・・・)、

もっと気を付けて対処していたはずです。

 

 

 

 

今から、

  • 何が起きていたのか。
  • 何が問題なのか。
  • どうしたらよかったのか。

これらについて書いていきたいと思います。

 


 

  • 何が起きていたのか。

 

覚えがない。

恥ずかしながら。

 

だから大きな動きはなく、大きな声も出ておらず、

だったと思われます。

 

推測してみました。

 

私が自分の犬に目を向けずに、

他のわんこさんたちとの間合いを考えずに、

何も対処をせずに狭まったところを通過したために、

自分の後ろで、目を離した状態で、

ラフターさんとヨイチさんを近づけてしまった。

 

リードは短くたたまれていて、

母ちゃんは先を行ってしまうので、

距離を自分であける選択肢はなく、

ヨイチさんに距離をあけろと言わざるを得なかったのではないかと。

 

ラフターさんがこんな顔したのだから、

ヨイチさんがパンチを繰り出すとか、

飛びついてくるとか、

そういったことがあった可能性をまず考えますよね。

 

でも、

もしヨイチさんがパンチを出していたなら、

この瞬間ヨイチママが「ヨイチを止めなきゃ!」と

リードを引いたと思われますが、

その様子はこの写真から見受けられません。

ヨイチさんの首輪にかかるリードはたるんでいます。

 

 

ヨイチママに聞いてみたところ、

よく覚えていないけれど

ヨイチさんが待ちきれずにちょっとわちゃわちゃし始めてしまった、

(これも私に非がありますね・・・)

それを止めなくちゃと思ったけど間に合わなかった、

ということでした。

 

でも、ヨイチさんのリードにゆるみがあったから、

ヨイチさんのこの時のリアクションが出たのかも、とも思うのです。

 

 

ラフターはこの時とても怖い顔をしているから、

攻撃的だった、咬もうとしてたんじゃないの?と思うかもしれません。

 

ラフターさんの姿勢を見ると、

背中が丸まり、

ヨイチさんに対してまっすぐに体を向けてはおらず、

湾曲した姿勢で、

右前足はヨイチさんに向けて前に踏み出しているようですが

体重は、どちらかというと、

ヨイチさんから遠い方に残しているように見えます。

通常お腰の上にある巻き尾が下がっています。

 

(リラックスしてる時のラフターさん)

 

つまり、まだ「威嚇」、

近づいてくるな、距離をあけろ

という警告をしているものと考えられます。

 

 

そして、ヨイチさんの様子。

大変な剣幕のラフターに対して、

耳を後ろに倒し、

顔を背けつつ(ラフに顔の横を見せている形)、

白目を見せており、

「ひーっ!」といっているかのように見えます。

 

ラフターから体を離す形で体重移動し、

背は丸まり、尾が下がってます。

 

(こちらヨイチさんのリラックスした尾。)

 

ごめんよ、

あるいは、

こっちには攻撃するつもりはないよ、

と伝えていると思われます。

 


 

  • 何が問題なのか。

 

犬同士が接近する。

そのような場面で、飼い主は自分の犬から目を離した。

それが一番の問題です。

 

犬の気持ちは一瞬で変わります。

 

他の犬がいる場所で、愛犬から目を離すことは、

事故が起こる元です。

 

 

ラフターさんに大変な緊張感、ストレスをかけてしまいました。

ヨイチさんにも。

 

 

そして、まだ、威嚇であり、

ヨイチさんもそれに応えてくれましたが、

 

咬傷事故が起こりかねなかった場面です。

 

普段穏やかな子でも、

必要になれば

こんなにはっきりとした威嚇をするのです。

 

そしてそれを無視されれば、

必要と考えれば、この後に攻撃行動を起こす可能性があるのです。

つまり、咬むということです。

 

お山歩会の集合時や、立ち止った時に見せる、

ヨイチさんの飛びつきは、

不安と興味で葛藤しているから起こっているとも考えられます。

不安が強くなれば、

ヨイチさんも気持ちが追いつめられて、

「ガウ!」と応えることも不思議ではないです。

 

 

うちの子は大丈夫。

絶対に咬まないから。

 

そんなことは、どんな子にも言えないことなのです。

 

 


 

  • どうしたらよかったのか。

 

先ほども書きましたが、

犬同士が接近する場面で、

飼い主は自分の犬から目を離してはいけません。

 

それから、

今回のように

このままだとどうしても接近せざるを得ない場面では、

歩き出す前に、

自分も相手も十分距離があけられるように、

「そこを通ります。

申し訳ありませんが道をあけてもらえませんか。」

あるいは、

「リードを短く持って少し下がってもらえますか?」

等の飼い主さんたちに声かけをして、

あらためて注意をしてもらうべきだったのです。

 

こうすることでいらない事故が防げます。

 


 

普段、自分たちを怖がっている相手にさえ、

敵意はないよと距離をあけてボディランゲージを見せるラフターさん。

その彼がこのような表情を見せるに至った。

私の気のゆるみが、

どれだけ大きなストレスを彼にかけてしまったことか。

 

 

犬は平和主義。

ケンカは避けたい。

そのための威嚇。

 

でも威嚇をする段階ですでに、

かなりのストレスが、その犬にはかかっています。

 

犬が相手に直接威嚇したり、実力行使したりする必要がないよう、

目を配り、気を配りすることは、

犬の飼い主の務めです。

 

危険な場面を回避して、愛犬を守ってあげましょう。

 

そうすることで、

愛犬は、飼い主のそばで安心することができ、

信用してくれるようになります。

 

 

犬同士あいさつなど接触させようとする時は、

飼い主さんは絶対に目を離してはいけません。

 

うちの子は咬まないし、フレンドリーだし、

ということは、目を離していい理由にはなりません。

 

相手の子に、

相手を咬まなければならないと判断させるような振る舞いを、

自分の犬がしないように気を付けることも大事なことです。

(相手の子がどう受け取るか、なのです)

 

そのため、

自分の犬の表情が読めるようになったら、

(思い込みで、本当には理解できていない人もいらっしゃいます。

観察と勉強が必要です。)

自分の犬だけでなく、

相手の犬の表情にも気を配れるようになっていただきたいです。

 

それができないのなら、

むやみに犬同士を挨拶させたりするべきではありません。

 

 

でも実は、プロでもなかなか難しいんです。

正確にボディランゲージを読むということは。

 

だからこそ、愛犬から目を離すべきではありません。

 

 

 

 

みづき山を登った日、

ラフターさんに飛びついたりパンチしたりして

怒らせてしまっていたヨイチさん。

 

その際のヨイチさんは、

この子わかってるのかな?と思うような反応でした。

 

でもこの時は、この表情で答えてくれた。

ちゃんと、ラフターさんの気持ちを理解して反応してくれました。

 

そのことには、ちょっと、ほっとしています。

 

ヨイチさんはちゃんと犬同士の会話を理解できる子だってわかったので。

 

 

 

 

写真を見て、

私は

楽しかった、みなさんが楽しんでくださったお山歩会を

台無しにしてしまう可能性があったのだと、

とてもショックを受けました。

 

 

自分の恥を思い切ってさらしました。

 

犬同士の事故が減りますようにと願いを込めて。