ゼロをめざすには6

 

昔に比べれば、殺処分頭数は大幅に減りました。

 

昔は頭数が多かったために、

機械的に処分していかないと追いつかなかったという事情と、

その業務に携わる獣医師の心を守るために

機械的な方式をとらざるをえなかったという事情があったということです。

 

 

昔は日本にも狂犬病がありました。

野犬も放浪犬も多くいました。

国民を守るために法律ができ、施行されました。

 

「都道府県知事は、けい留の命令が発せられているにかかわらずけい留されていない犬を抑留し、薬殺させることができる。」

 

命を守るという志で学んできた獣医師が、命を奪う業務につかなければならない。

さらにもし、一頭一頭と向き合いながら、

この子達は命だと感じながらそのような業務に携わっていては、

その人の心は壊れてしまうでしょう。

 

しかし機械的な作業であっても、その業務は過酷であり、心労から心を病む方は出てくる。

本当につらい仕事だと思います。

 

 

センターが旧来の処分方式をとっていることを責め、

そのような方法で殺処分を行うセンターの職員を責め、否定する発言を繰り返す人たちがいます。

 

センターの職員は、

私たちのために、私たちの代わりに、その仕事をしてくださっているのだということ、

そして昔、上記のような事情があって機械的な方式がとられ、、

現在でもそのままそのやり方が今でも残っているだけだということを、

まず理解しなければなりません。

 

確かにむごい方法だと、なんとかならないものかと、私も感じます。

でもその方法を変える権限は、高知のセンターの職員さんにはありません。

 

感謝こそすれ、

センター職員を責めるのは筋違いです。

 

 

それに、粛々とその業務をこなしているだけではありません。

 

私は、

高知県の動物管理センターの職員ができる範囲の中で、

一頭でも多く救おうと努力しているのを、知っています。